何のために婚活しているのか? 時を経てわかること|10年越しのラブレター

「おめでとう!!!」

久々に会う友人の傍らには、はじめましての友人の赤ちゃん。

この日の為に用意した赤ちゃんへのプレゼントのテーマカラーは、ブルー。

「えー!!! ○○くんにぴったり。どうして男の子だってわかったの?」と驚く友人。

「超能力だよ」と私。

友人から妊娠したことを聞いてからこの日まで、赤ちゃんの性別や名前は訊ねなかった。
だから、友人の赤ちゃんが男の子だとは知らずに、たまたまブルーのプレゼントとまっ白のタオルを贈った。

私には、お兄さんかお姉さんがいたらしい。
うまれてくる前にお星さまになったと母から聞いた。
そして、心の中で決めたことがある。
誰かの妊娠を知ったら、赤ちゃんとここで出会えるまでは静かに見守っていようと。

「はい、これ。今まで借りっぱなしで。ありがとうね。」
別れ際、友人は紙袋を差し出した。

中には、一冊の本。
友人が結婚する前に貸した本だ。

当時、絶賛婚活中の友人は、婚活と未来に翻弄されていた。
どうにもならない人生の出来事に、何か意味を感じてもらえたらと思い、この本をお貸しした記憶がある。

人生の出来事という一つひとつの点は、今へとつづく線となり、いくつものその線は人を形作る。

あの頃の良かったことも悪かったことも、彼女に必要な出来事だったのかもしれない。
お母さんになった友人の満面の笑みを見て、そう思った。

赤ちゃん|北海道十勝でありのままの自分らしい結婚、婚活に気づく語りあい学びあいの場『結婚学校』

私がこの本を最初に読んだころ、私自身が絶賛婚活中だった。
婚活にへとへとに疲れ、まさにあの時の友人のようだった。

何のために婚活しているのか?

全然ご縁が無く、
むちゃくちゃ体力と気力を消耗し、
自分を完全否定される婚活とこの人生に、何の意味も見いだせない。

やさぐれていたころ、偶然この本に出会い勇気づけられた。

この今が、いつか未来につながる。
そう思えた。

そのとき妄想していたことが、自分の赤ちゃんへのプレゼント。
まだ結婚もしていないというのに。

「はじめてのタオル」
いつか結婚してお母さんになったら、赤ちゃんにふわふわのタオルをプレゼントしたい。
気持ちよくて、安全で、赤ちゃんのお友達になれるようなタオルを。

友人から近況報告で、赤ちゃんの写真が添付してあった。
お昼寝している赤ちゃんとまっ白なタオル。

時を経て、妄想のタオルは赤ちゃんのお友達になった。

参考書籍:人生逆戻りツアー 泉ウタマロさま著

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