結婚とは 家族とは 男女の心理の違い|父、結婚を語る
「結婚は水物」
父は、よくこんなことを言う。
自由奔放の娘を勝手気ままにさせてくれた父は、
私の結婚についても
「(結婚)しろ」とも「(結婚)するな」とも言うことはなかった。
父は、オレの大好きなカラオケの話なら雄弁だが、
恋愛・結婚がらみの話は得意ではないので、
この手の話はほぼしない。
ともかく「結婚は水物」
ずーっと、それだけは言い続けている。
私が実家に居た未婚の時も
すったもんだあった後、夫・X氏との結婚が決まったときも
結婚後の今も

ミズモノって、何?
婚礼の日取りも決まり、
ハッピーウェディングまでカウントダウン!と浮かれモードのときも、
「結婚は水物」と父は言った。
はぁ?流れる(破談)ってこと?
不吉な呪いの言葉で、娘を貶めるな!
と、本気(と書いてマジと読む)でブチ切れそうになった。
それから、結婚して幾年か経ったある日、
「結婚は水物」と父は言った。
いろいろあった。
だから、気づいた。
父の伝えたかったことが。
結婚は、実に得難く、移ろいやすいもの。
憧れのプロポーズの言葉ランキング第1位は、
「一生幸せにします! 僕と結婚してください!」
実に諸行無常の響きあり。


