普通の主婦が起業しようとしたとき|はじまりの物語
約半月後に、思いの丈を語れる時間を頂けることになった。
その時間は、10分間。
「10分間しか」なのか、「10分間も」なのか、
はじまりの一歩の10分間。
結婚を語りあい、学びあい、考えたり、協力する場『結婚学校』をつくりたいという思いを、10分間にどのように詰め込んだらいいのか。
このところ、掃除をしていても、洗濯をしていても、料理をしていても、そればかり考えている。
何度も何度も書き直している10分間の原稿は、アメ色の玉ねぎが入ったじっくり煮込んだカレーのように、黄金の輝きがでてきた。
グツグツ グツグツ もう少し。

『結婚学校』という未来の話をする10分間。
でも、何度も何度も「原点」という過去に立ち戻る。
どうして、『結婚学校』をつくりたいのか?
なぜ、それが自分でなければいけないのか?
未来をつくる方法はいくらでもある。
しかし、「原点」という軸がぶれると、駄作の未来にしかならない。
過去に立ち戻ることは、自分の古傷をえぐられる。
表層はキレイに整っているのに、深層に根深く残る膿を出し切る行為。
できれば、避けて通りたい。
でも、これを越えないと見えない世界がある。
きっと、私自身と多くの人々がハッピーになると信じて、
触覚と感情の痛みを越えた先に、新たな物語がはじまる。


