ご縁と心がつながる言葉|言葉の記憶 

「ご寛恕」
ずーっと前に、偉い人から頂いた文章に書いてあった言葉。
日本人なのに、初めて見た日本語。
そのとき、この言葉の意味を全く知らなかった。

40年以上日本人やっているが、ときどきはじめて知る言葉と出会う。
出会いは、本やテレビを見たり、誰かとやりとりをしているときが多い。

パッと一瞬だけ見たり、サラッと流れる会話で聞いた言葉をその辺にある紙に殴り書きする。
ときにはチラシの裏に、ときにはカフェのペーパーナプキンを拝借して。

後でゆっくり調べても、書きまちがいや聞きまちがいで結局分からずじまいのときもあるけど。

年を重ねてから初めて出会った言葉たちは、その意味と一緒に出会った状況も記憶している。
そのとき話した人、食べた物、景色や感情も。
こうすると言葉の意味と適宜な使い方が記憶に残りやすく、少しずつ語彙が増えていく。

コーヒーと紙ナプキン|北海道十勝でありのままの自分らしい結婚、婚活に気づく語りあい学びあいの場『結婚学校』

「芸は身を助ける」
以前、ある女性に贈った言葉。

当時、留学で日本に来ていた彼女。
流ちょうな言葉遣いで普通に女子トーク。
彼女とのおしゃべりの中からいろいろなことを学んだ。

明るく気さくな彼女は、とても優秀でさまざまなことを卒なくこなすので、
周囲の友人は「器用貧乏」と呼んだそうだ。
きっと、尊敬の意を込めて。

「器用貧乏」って、あまりいい響きじゃないよね?

もっと前向きな言葉は何だろう?

ありったけの日本語をかき集めて思いついたのが「芸は身を助ける」

彼女に言葉の意味と書き方を教えたら、ふっと笑顔になって、
その辺の紙に「芸は身を助ける」と書いて持ち帰った。

彼女は日本人である私以上に、日本語の意味合いを深く感じとったのかもしれない。

言葉に気持ちをのせる。だから、言葉を大切にしたい。

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